異世界に飛ばされた主人公が危機に瀕している王国を救い、そこの美しいプリンセスとロマンスが、なんていうのはファンタジー的によくある設定だ。しかし、現実はきっとそんなに甘くない。
例えば、ごく身近なところで考えるとしよう。ある日、主人公のあなたは帰宅途中に時空の狭間に吸い込まれ、気が付けば荘厳な雰囲気の一室、そしてベッドの上。
「おお、お目覚めですか、勇者様! 予言書の通り(中略)このままでは国は滅び、私は魔王の妃にされてしまいます。どうかお助けを……ヨヨヨ」
瞳に大粒の涙を浮かべ、あなたの手を力一杯握るプリンセス・サーヤ(35)。
「帰らせて下さい」


